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2015年10月24日土曜日

体験談㉛(第54回麻酔科専門医試験)


筆記試験
筆記試験ですが、A問題はほとんど過去問そのままだったため、簡単でした。
B問題は初めての問題ばかりで、かなり難しかったです。
C問題は、心臓麻酔の問題や心エコーの問題が多かったです。
自分の予想としては、A問題は8割、B問題は3割、C問題は6割くらいだと思います。

口頭試問
口頭試問と実技試験ですが、
私は金曜の朝1番8時集合のグループでした。
まずは口頭試問です。試験管は2人でした。
①1ヶ月の肥厚性幽門筋狭窄症の待機的手術の問題と、②脳梗塞と心雑音を指摘された75歳の胃癌の手術でした。
①の問題は答えていましたが、②はうまく答えが出ないため、問題もスムーズに進まず、時間がなかったです。
そのため、試験管もため息ついたり、イライラしていました。
②の問題は、術後覚醒遅延した原因を7つ答えるように言われましたが、実際は4つしか答えてなかったです。
最後に、試験終了後、試験官に低体温でしょーと言われました。普段やっている事でしょー。
緊張していたからか思っていたより答えが出てこなかったです。


実技試験
実技試験は、全ての問題で試験管を研修医と思って指導しながら実技してくださいと言われました。

まずは一部屋目
①硬膜外麻酔、挿入位置、カテーテルの留置の長さを問われました。
②軽食道エコー、まずはフォーチャンバーを出してくださいと言われ、そのあと右心室の位置と僧帽弁前センの位置を教えてくださいと言われました。そして、左室の短軸を出してから回旋枝の還流域を教えてくださいと言われました。

二部屋目
③左ダブルルーメン挿管、左右の気管支の違い、左B6までファイバーで誘導するように言われました。
④ブロッカー挿入し、カフを入れるところまで施行しました。

三部屋め
⑤ACLSで、心電図の波形をいう事と手順通り施行しました。
胸骨圧迫の位置や深さも問われました。
私は最初の心電図から読み間違えましたが、時間がないから先に進められ、終わった後で心電図の間違えを訂正しました。

四部屋目
⑥腕神経叢ブロックの鎖骨上で描出し、動脈や静脈の名前を言いながら説明。
⑦TAPブロックのエコーで描出し、上から筋肉の名前を言って、薬剤投与の場所をさす。
CV挿入エコー下で施行するのをガイドワイヤー挿入するところまで施行しました。
⑨ゼリーのキットを使って、エコー下で平行法で施行する。

以上が私が今回施行した事ですが、実際施行してみて、時間制限があり、説明しながらするのは時間がなく、外から監督官が時間がないので早くお願いしますって声がかかり、私は時間制限のため、硬膜外麻酔は出来ず途中でおわりました。
部屋を出て行く時に、硬膜外麻酔はできるんだよね?って尋ねられ、出来ますと答えておわりました。
あとは、ACLSは緊張してスムーズにできなかった事が心残りでした。
試験管はそれなりの誘導はしてくれました。

後に試験監督官として行った教授に、専門医試験の事を聞いたのですが、試験後に監督官の会議があったみたいです。様々な意見が出て、もっと不合格にすべきなどの意見が出たのですが、麻酔科だけ合格率を悪くすると他の科と比べて試験問題が難しいのではないかと指摘されるため、3科目全てに合格した割合を80%になるように今回は線引きをしたと言っていました。
ただ、他の試験がどれだけ出来ても、試験上で挨拶がない、接遇問題であまりにも態度が悪い、心臓マッサージが出来ない人は不合格にしたと言っていました。
また、実技試験を土曜午後に受けた受験者は、小児のACLSが出題されたみたいですが、HR60以下でも心臓マッサージしなかった受験者は不合格にしたと言っていました。
他がどれだけ出来ていても、最低限の挨拶や手技は必要みたいです。
今回、試験問題も循環器が多く、経食道エコーも出た事から、受験に合格するためには心臓麻酔も必要とされる事を問題から感じました。

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